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起業経験者3人が、それでも組織を選んだ理由。300のソーシャルビジネス創出を支える、新たなキャリア

起業経験者は、一度組織を離れたら戻らない。そんなイメージを持つ人は少なくありません。実際、自ら事業を立ち上げた経験を持つ人ほど、「次も自分で起業したい」と考えるケースは多いでしょう。

しかし、株式会社エージェントには、あえて組織というフィールドを選んだ起業経験者たちがいます。2034年までに300のソーシャルビジネス創出を掲げる同社。その中核を担うインキュベーション事業部には、起業経験を持つメンバーが集まり、新たな事業づくりに挑んでいます。

今回は、その中から三浦 宙也(みうら ちゅうや)さん、荒川 拓実(あらかわ たくみ)さん、河原 大輔(かわはら だいすけ)さんの3名にインタビュー。いずれも自ら事業を立ち上げた経験を持ちながら、現在は組織の一員として新たな事業づくりに挑んでいます。

彼らはなぜ、再びエージェントという組織を新たな舞台として選んだのでしょうか。3人それぞれのキャリアを振り返りながら、起業を経験したからこそ見えた「組織で挑戦する価値」について伺いました。

目次

それぞれの起業

起業を経験したと一言でいっても、その原点は三者三様です。

「自分でWebサービスをつくりたかった」「会社を経営することに憧れていた」「同世代に誇れる仕事がしたかった」。それぞれ異なるきっかけから事業を立ち上げた3人ですが、共通していたのは、自ら挑戦する道を選んだことでした。

まずは、それぞれが起業を志した背景と、これまで歩んできたキャリアを振り返ります。

三浦さんは、慶應義塾大学商学部在学中、バックパッカーとして世界を旅した経験をきっかけに、「自分でWebサービスをつくりたい」という思いを抱き、プログラミングやWebデザインを独学で学び始めました。

大学3年時に起業し、Webサイト制作やシステム開発、EC事業などを展開。その後、従業員向けに作成していたWebデザインやプログラミング教材をYouTubeで公開したところ大きな反響を呼び、オンラインスクール「本気のパソコン塾」として事業化しました。2021年には同事業を株式会社エージェントへ譲渡し、その後は美容クリニックの運営・マーケティングに従事。2025年1月、株式会社エージェントへ入社しました。

一方、荒川さんは高校卒業後、通信業界へ進み、ワイモバイルの立ち上げやソフトバンクでのエリアマネージャーを経験。その後独立し、携帯販売支援や人材派遣事業を展開する会社を設立しました。

「当時は、会社を経営することへの憧れや肩書きへの魅力が大きかった」と振り返る荒川さん。しかし、「会社をやる目的とは何か」を改めて考えるようになり、「社会課題を解決するために事業をつくることこそ、本当の意味での起業なのではないか」と価値観が大きく変化していったといいます。

河原さんは、中学時代からJリーグの下部組織でプレーし、國學院久我山高校では全国大会にも出場。プロサッカー選手を目指していましたが、高校最後の大会でスタメンを外れ、自身の実力を痛感したことが大きな転機になりました。

早稲田大学へ進学後、「同世代のプロサッカー選手たちに負けないくらい誇れる仕事がしたい」という思いから起業を志します。Web制作や営業代行を経て、人材紹介事業を立ち上げ、自ら経営者として事業を推進。順調に事業を拡大する一方で、自身の成長や事業のスケールについて考えるようになり、新たな挑戦の場を模索していきました。

そして3人は、それぞれ異なる答えにたどり着きます。それが、「再びエージェントという舞台で挑戦する」という選択でした。 

あえて組織を選んだ理由

起業経験を持つ3人は、なぜ再び組織というフィールドを選んだのでしょうか。

それぞれ理由は異なりますが、お話を伺う中で共通していたのは、「起業を諦めた」のではなく、「より大きな挑戦を実現するために組織を選んだ」という考え方でした。

その想いを最も象徴していたのが、荒川さんの言葉です。

荒川さん:

会社を辞めた後、「また起業するか、それとも転職するか」をずっと考えていました。その中で、自分がなんで独立したかったんだろうって振り返ったんです。

最初は、会社を経営することへの憧れや、社長という肩書きへの魅力もあったと思います。でも、「会社をやるって何だろう」と考えたときに、社会課題を解決するために事業をつくることが、本当の意味での起業なんじゃないかと思うようになりました。

そんなタイミングでエージェントと出会って、新規事業を経験できること、そのやり方まで学べること、そして300のソーシャルビジネス創出というビジョンに魅力を感じました。将来的にまた独立したくなったとしても、その挑戦を後押ししてくれる環境があることも大きかったですね。

河原さんもまた、起業家として事業を運営する中で、自身の成長や事業のスケールについて考えるようになったといいます。

河原さん:

人材紹介事業は、どうしても労働集約型なので、事業のスケールには限界を感じていました。

それと同時に、自分の市場価値にも危機感がありました。このままだと、就職した同世代に3年後、5年後には負けてしまうかもしれない、と。

エージェントは営業先として以前から知っていて、役員の大塚さん(編集部注:株式会社エージェント執行役員・大塚将通氏)ともよくお話しする機会がありました。社会貢献性とビジネスの両立を本気で目指している会社だと感じましたし、300事業を生み出す中で、事業がどうグロースしていくのか、その仕組みを学びたいと思ったんです。

一方、三浦さんは、一度エージェントへ事業譲渡した経験があったからこそ、同社のビジョンに惹かれたと振り返ります。 

三浦さん:

本気のパソコン塾を事業譲渡した際に、四宮さん(編集部注:株式会社エージェント代表取締役・四宮浩二氏)と初めてお会いしたんですが、その頃から話しているビジョンがまったくブレていないんです。

事業譲渡後は美容クリニックの運営にも携わりましたが、次の挑戦を考えたときに、「今いるメンバーでどう勝つか」を考えながら事業をつくれる環境が一番面白いと思いました。

起業を経験したからこそ、ひとりでできることには限界があることも分かっています。だからこそ、同じ志を持った仲間と、もっと大きな挑戦ができる組織に身を置きたいと思ったんです。

起業という道を経験した3人だからこそ見えていたのは、「会社をつくること」そのものではなく、「どんな仲間と、どんな社会課題に挑むか」という視点でした。だからこそ、彼らはあえて組織というフィールドを選び、新たな挑戦を始めています。

組織だからこそ得られるもの

起業という道を歩んできた3人が、組織に入って初めて実感した価値がありました。それは、ひとりでは出会えない仲間や環境、そして挑戦の幅が広がることです。 

三浦さん:

一番大きいのは、人との出会いですね。

自分ひとりで起業していても出会えないような人たちと一緒に仕事ができる。その出会いが人生を豊かにする資産だと思っています。 

エージェントって、いい意味で会社員っぽくない人が多いんですよ。新卒もいれば、中途で専門性を持った人もいる。そのメンバーで「どう勝つか」を考えながら事業をつくっていくことが、本当に面白いですね。

荒川さんもまた、組織だからこそ得られる「人」の価値を挙げます。

荒川さん:

結局、人の魅力だと思います。

自分で会社を経営していると、自分より優秀な人を採用するのって本当に難しいんですよ。でもエージェントには、それぞれの分野で尖った専門性を持っている人がたくさんいます。

自分だけでは出てこないアイデアが生まれたり、新しい視点をもらえたりする。そういう環境で事業づくりができることは、ひとりで起業していた頃には得られなかった価値だと感じています。

河原さんは、組織を自身の成長の場として捉えています。

河原さん:

僕は、事業がスケールするプロセスを知りたかったんです。

300事業をつくる中で、それぞれの事業がどう生まれ、どうグロースしていくのか。その仕組みを間近で見られることは、自分にとってすごく価値があります。

それと、まだ自分は20代なので、ちゃんと指摘してもらえる環境がありがたいですね。人って、ある程度の制約があった方が成長できると思うんです。上場企業として求められるルールや基準の中で仕事をすることで、自分自身も成長できていると感じています。

起業という経験を経たからこそ、自分ひとりで挑戦する面白さも難しさも知る3人。だからこそ、組織にはひとりでは得られない出会いや知見、そして新たな挑戦につながる成長機会があることを実感していました。

300事業への挑戦

インタビューを通じて印象的だったのは、3人とも「自分の会社を持つこと」そのものを目標にしていないことでした。

目指しているのは、社会課題を解決する事業を生み出し、その価値をより多くの人へ届けること。その実現手段として、エージェントが掲げる「2034年までに300のソーシャルビジネス創出」というビジョンに可能性を感じています。

三浦さん:

起業を経験したからこそ、ひとりでできることには限界があることも分かっています。だからこそ、今いるメンバーでどう勝つかを考えながら事業をつくっていくことが面白いですし、その先に300事業という大きなビジョンがあることにもワクワクしています。

荒川さん:

本当の意味での起業は、社会課題を解決するために事業をつくることだと思っています。300事業という目標は簡単ではありませんが、その挑戦の中で、自分自身も社会に価値を届けられる事業を生み出していきたいです。

河原さん:

300事業がどう生まれ、どうグロースしていくのか。その仕組みを学びながら、自分自身も事業家として成長したいと思っています。最終的には、自分が社会に対してどんな価値を提供できるのかを、この環境で見つけていきたいですね。

起業か、就職か。

そんな二択ではなく、組織というプラットフォームを活かしながら、より大きな社会課題の解決に挑む。

3人が選んだのは、そんな新しいキャリアのかたちでした。

社内起業という選択肢

3人に共通していたのは、「起業を諦めて組織に入った」という考え方ではありませんでした。

むしろ、組織のアセットや仲間、仕組みを活かしながら、より大きな社会課題の解決に挑戦するために、自ら組織というフィールドを選んだということです。

株式会社エージェントでは現在、2034年までに300のソーシャルビジネス創出を目指し、新規事業を担う人材を育成する「スマートスタートアップ(スマスタ)」の採用を強化しています。

スマスタでは、若いうちから事業責任者としてPLを持ち、事業計画の策定やマーケティング、新規事業の立ち上げに挑戦することができます。事業を成長させた先には、事業責任者やカーブアウトなど、自らの意思でキャリアを切り拓く道も用意されています。

「いつか起業したい」
「社会課題を解決する事業をつくりたい」
「自分の可能性をもっと試してみたい」

そんな想いを持つ方にとって、社内起業という選択肢は、起業か就職かという二択ではない、新しい挑戦の形なのかもしれません。起業か、就職か。その二択ではなく、「社内起業」という選択肢。社会課題の解決を志す人にとって、スマスタは、その最初の一歩になるかもしれません。

SMART STARTUP by 株式会社エージェント

取材対象者プロフィール

三浦 宙也(みうら ちゅうや):写真左
株式会社エージェント インキュベーション事業部 事業統括責任者 

慶應義塾大学商学部在学中に起業。Webサイト制作やシステム開発、EC事業を展開した後、Webデザイン・プログラミングを学べるオンラインスクール「本気のパソコン塾」を立ち上げる。2021年に同事業を株式会社エージェントへ事業譲渡。その後、美容クリニック事業の運営・マーケティングに携わり、2025年1月に株式会社エージェントへ入社。現在はインキュベーション事業部の事業統括責任者として、社内各事業のグロース支援や、社外企業に向けた事業開発コンサルティングを担当している。 

荒川 拓実(あらかわ たくみ):写真右
株式会社エージェント インキュベーション事業部

高校卒業後、通信業界で販売・営業職としてキャリアをスタート。ワイモバイルの立ち上げやソフトバンクでのエリアマネージャーを経験した後、2018年に独立。携帯電話の販売支援や人材派遣事業を展開する会社を設立。経営を通じて事業の本質を見つめ直す中で、社会課題の解決を事業として実現するエージェントのビジョンに共感し、2025年12月に入社。 

河原 大輔(かわはら だいすけ):写真中央
株式会社エージェント インキュベーション事業部 兼 talental株式会社 コンサルタント

國學院久我山高等学校では全国大会出場を経験し、プロサッカー選手を目指す。早稲田大学進学後、起業を志し、Web制作や営業支援を経て、人材紹介事業を立ち上げる。事業運営を通じて自身のキャリアと向き合う中で、より大きな事業づくりや組織づくりを学ぶため、2026年1月に株式会社エージェントへ入社。現在はインキュベーション事業部に所属する傍ら、talental株式会社のコンサルタントとしても活動している。 

取材・執筆:武田 直人 / 撮影:山中 基嘉

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