ソロプレナーにこだわらない

1人社長による起業を表すソロプレナーという言葉が若干バズワードになってきています。ソロプレナーについては以前BizDevキャリアでも取り上げたので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

現在talentalは社長である私のほかに従業員はおらず、業務委託スタッフとともに運営されていますので、まさにこのソロプレナーと呼ばれる存在に該当するわけですが、必ずしもソロプレナーであることにこだわっているわけではありません。

今回起業する際にひとりでやろうと決めたのは、事業を最小のコストで立ち上げる方法を考えたときに、AIやノーコードツールがここまで進化した昨今、従業員の雇用は初期段階における必須条件ではない、と判断したから、というだけです。私にとってはソロプレナーであり続けたいというより、常に最小のコストで最大の成果を出す方法を考えることが重要だと思っているにすぎません。

幸いにもそれによって意思決定のスピードや施策実行の機動力という点では間違いなくプラスだと思っていますが、当然属人性が高まることによるリスクは大きいし、おかげさまで毎月一定の成長はしているものの、これも頭打ちになるでしょう。そのラインも概ね把握できています。フリーランスではなく起業を選んだ以上、組織化により持続的成長を実現することが不可欠ですから、ここをどう乗り越えていくかが当社の次の課題だと考えています。

もうひとつ、別の側面で考えていることがあります。

元AKB48の小嶋陽菜さん、現在はheart relationという会社を経営されていますが、インタビューを見ていて、アイドル時代とは良い意味で顔つきが変わったなと思いました(なんか上から目線っぽくて恐縮ですが…)。

ビジネスパーソンには「自分1人で孤独に耐え、意思決定をしてきた経験」と「組織やチームを率い自分以外の人間に責任を持ち、導いてきた経験」の2つが凄く重要だなと思います。小嶋陽菜さんの表情からは、その2つをしっかり積み重ねてきた凄味や胆力のようなものを感じました。多くの経営者とお会いする機会がありますが、この2つを持ち合わせた方は自分から見ると総じて魅力的です。ビジネスパーソンとして魅力ある人間でいたいのであれば、この2つをバランスよく年輪のように刻んでいくことが重要ではないか、最近そんなことをよく考えます。

もちろんこれは人によって考え方が異なるところですし、私自身も数年後に意見が変わっている可能性もありますが、今のところ自分が目指す姿は前述した2つを合わせ持つことで得られると考えています。まずは目の前の成果をコツコツ積み上げながら、次のステージへ進んでいこうと思います。

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