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転職潜在層に採用でリーチする方法 副業・業務委託の接点から採用につなげる

公開日 更新日 採用担当者向け

事業開発のような経験者の採用では、今すぐ転職活動をしている人だけを相手にしても、求める人にはなかなか出会えません。条件が合えば転職を考える「転職潜在層」に届く手段を比較し、副業・業務委託で生まれた接点から採用につなげるときの考え方と注意点を整理します。

調査時点:2026年9月15日/公的統計、talental登録者の登録フォームの回答(自己申告)、および自社調査にもとづきます。

この記事の結論

  • 転職潜在層は、求人広告や転職サイトを日常的に見ていません。転職を前提にしない接点(副業・業務委託、コミュニティ、リファラルなど)をつくることが入り口になります。
  • 副業人材のデータベースは、その接点の1つです。talentalの登録者では、転職の意向に回答した人の52.2%が転職を検討していました。
  • ただし業務委託と雇用は別の契約です。本人の意思を確認し、採用は人材紹介などの正規の手続きで改めて進めます。

転職潜在層とは

転職潜在層とは、今すぐ転職活動をしているわけではないものの、条件が合えば転職を考える人のことです。すでに求人に応募したり、転職サイトに登録して活動したりしている「転職顕在層」と対比して使われます。

663万人

転職等希望者1,023万人のうち、求職活動をしていない人(非求職者)の数。求職者は360万人でした。出典:総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果」。転職等希望者には、今の仕事のほかに別の仕事もしたい人(副業の希望者)も含まれます

公的な統計でも、仕事を変えたい・別の仕事もしたいと考えている就業者のうち、実際に求職活動をしている人は約3分の1にとどまります(総務省「労働力調査」2025年平均)。2025年に実際に転職した人は330万人で、希望はあっても動いていない人が多いことがわかります。

ACTIVE

転職顕在層

転職サイトや人材紹介に登録し、求人に応募している人。求人広告やスカウトで接点を持ちやすい一方、ほかの企業とも同時に選考が進みます。

PASSIVE

転職潜在層

今の仕事を続けながら、条件が合えば転職を考える人。求人を探していないため、転職を前提にしない接点がないと出会えません。

事業開発の責任者クラスのように経験者の数が限られる職種では、顕在層だけを対象にすると候補者が集まりにくくなります。潜在層との接点をいかに持つかが、採用の成否を分けます。

転職潜在層に届く6つの手段

潜在層との接点のつくり方と、向いている場面を整理します。

手段 接点のつくり方 向いている場面 注意点
ダイレクトリクルーティング データベースに登録している人を企業が検索し、スカウトを送る 求める経歴が明確で、スカウト文面を個別に作る工数をかけられる 登録者の多くは転職を考えて登録している。潜在層は返信率が下がりやすい
リファラル採用 社員の知人・友人を紹介してもらう 社員の人脈に、求める経験を持つ人がいる 人脈の範囲に左右され、事業開発のような専門職は数が限られる
アルムナイ採用 退職した元社員と関係を保ち、再入社を打診する 事業や社風を理解している人に戻ってほしい 退職者との関係づくりを日頃から続けている必要がある
イベント・コミュニティ 勉強会や交流会で、転職を前提にしない接点をつくる 中長期で候補者との関係を育てたい 採用につながるまでに時間がかかる
副業・業務委託 副業やフリーランスとして、実際のプロジェクトで一緒に働く 経験者と仕事を通じて接点を持ち、互いの理解を深めたい 業務委託と雇用は別の契約。採用するかどうかは、本人の意思を確認してから改めて進める
人材紹介 人材紹介会社に要件を伝え、求職者を紹介してもらう 要件の整理から任せたい、専門職を効率よく探したい 紹介するのは、紹介会社に求職を申し込んだ人。手数料は採用が決まったときに発生

潜在層に届く手段に共通するのは、「転職」を入り口にしない接点であることです。仕事や学び、人のつながりを通じて関係をつくり、転職を考えるタイミングで思い出してもらえる状態をつくります。

データ:副業人材の約半数が転職を検討

副業やフリーランスとして働く人は、今の仕事を続けながら外の仕事にも関わっています。talentalに登録している事業開発(BizDev)領域の副業・フリーランス人材に「将来的な転職についてのお考え」を聞いた結果は、次のとおりです。

52.2%

「良い求人があれば検討したい」42.6%と「すぐにでも転職したい」9.6%をあわせた割合。talental登録者のうち設問に回答した人(2026年9月15日集計)

すぐにでも転職したい 9.6%
良い求人があれば検討したい 42.6%
転職は考えていない 47.8%

※ この設問は2026年4月28日に登録フォームへ追加したため、それ以降の登録者を中心とする回答者の割合です。割合は小数点第2位を四捨五入。登録者数・回答者数は公開していません。

「良い求人があれば検討したい」という、まさに潜在層にあたる回答が4割を超えています。副業人材のデータベースは、業務委託の人材を探す場であると同時に、経験者の転職潜在層と接点を持てる場でもあります。

武田 直人 talental株式会社代表取締役社長

事業開発の現場から

ここは、日々タレントの皆さまとお話ししていても実感する部分です。副業を考える背景には、収入を少しアップさせたい、違う業種や企業のプロジェクトを経験したいなど、何か今のキャリアから「越境」したいという気持ちがあるように思います。

実は私自身も、talental創業前にいくつかの未経験業種からお誘いをいただいたことがあります。すごく興味はあったものの、本業として挑戦するにはハードルが高い。一方で、「副業としてならぜひチャレンジしてみたい。そこでさらに興味を持てば、転職も考えたい」と感じていました。

そんなふうに、副業をきっかけに自分のキャリアの選択肢を広げ、その延長線上で転職を考え始める方は少なくありません。

登録者の経験ポジション・働き方・稼働時間は「データで見るBizDev副業・プロ人材」へ →

市場全体では、副業をしている人は2割強

ここまではtalentalに登録している人のデータです。市場全体で見ると、副業をしている人の割合はもっと小さくなります。talentalが年収600万円以上のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、次のような結果でした。

副業に関心がある 53.7%
現在(直近1年以内)副業をしている 22.8%

出所:talental株式会社「ミドル・ハイクラス人材の副業に関する意識・実態調査」(2025年3月、年収600万円以上のビジネスパーソン n=1,117、単一回答)

関心がある人は半数を超えているのに、実際にやっている人は2割強にとどまります。同じ調査で副業をしない理由を聞くと、1位は「本業が忙しく、副業に充てる時間がない」、2位は「勤務先の規程で副業が禁止されている」でした(n=862)。副業の接点で会える人は、思っているより限られるということです。

裏を返せば、すでに副業をしている人は、社外の仕事に動ける状態にある少数派です。そして役職が上がるほどその割合は高くなります(取締役・CxOクラス50.0%、部長・次長クラス39.0%、メンバークラス15.9%)。管理職以上を採りたい場合、副業の接点は有効な入口になります。

調査の全文は「ミドル・ハイクラス人材の副業に関する意識・実態調査」へ →

副業・業務委託の接点から採用につなげるときの注意

業務委託と雇用は、別の契約として進める

副業や業務委託で一緒に働いた人を採用したい場合も、業務委託の契約と雇用の契約は別のものです。業務委託の期間を「採用の選考期間」として扱ったり、雇用を前提に指揮命令をしたりすると、契約の実態が問題になるおそれがあります。採用の話は、業務委託とは切り分けて改めて進めます。

転職の意向は、本人に確認する

一緒に働いてうまくいったとしても、相手が転職を考えているとは限りません。副業として関わっているのは、今の仕事を続けながら経験を広げたいからかもしれません。採用を打診する前に、本人の意向を丁寧に確認します。

切り替えの条件と費用を、最初に確認する

サービスを介して入ってもらった人を採用したり、直接契約に切り替えたりする場合、費用や手続きが決まっていることがあります。うまくいってから交渉すると揉めやすいため、契約の段階で条件を確認しておきます。

人材紹介の手数料の仕組みや、切り替えにかかる費用は「事業開発を外部人材に任せる費用」へ →

talental転職エージェントの位置づけ

talental転職エージェントは、事業開発(BizDev)領域に特化した人材紹介サービスです(有料職業紹介事業 許可番号 12-ユ-301385)。talentalには副業・フリーランスとして活躍するBizDev人材が登録しており、転職の意向を示し、求職を申し込んだ人の中から、求人の要件に合う人を紹介します。求人企業への応募情報の提供は、ご本人の同意を得てから行います。

業務委託で人材に入ってもらうtalentalのサービスと、人材紹介のtalental転職エージェントは、別の契約として提供しています。今すぐの採用だけでなく、転職潜在層を含めた経験者に届けたい場合にご相談ください。

よくある質問

転職潜在層とは何ですか?

今すぐ転職活動をしているわけではないものの、条件が合えば転職を考える人のことです。求人広告や転職サイトを日常的に見ていないため、転職活動中の顕在層向けの手段だけでは接点を持ちにくいのが特徴です。

副業人材には、転職を考えている人がどれくらいいますか?

talentalにタレント登録している副業・フリーランス人材のうち、「将来的な転職についてのお考え」に回答した人では、「良い求人があれば検討したい」が42.6%、「すぐにでも転職したい」が9.6%で、あわせて52.2%が転職を検討していました(2026年9月15日集計。設問を追加した2026年4月28日以降の登録者を中心とする回答者)。

副業・業務委託で一緒に働いた人を、そのまま採用できますか?

本人が転職を希望し、双方が合意すれば採用することはできます。ただし業務委託と雇用は別の契約なので、業務委託の期間を選考期間として扱わず、採用は改めて進めます。サービスを介している場合は、切り替えの条件や費用を契約前に確認してください。

人材紹介と、副業・業務委託サービスの違いは何ですか?

人材紹介は雇用契約の成立を目的に求職者を紹介するサービスで、有料職業紹介事業の許可が必要です。副業・業務委託サービスは、業務委託契約で人材に業務を依頼するためのサービスです。talentalは両方を運営しており、それぞれ別の契約として提供しています。

出典・調査時点

本記事の統計は2026年9月15日時点の公表資料と、talental登録者の登録フォームの回答(自己申告)にもとづきます。手段の整理は一般的な特徴をまとめたもので、個別の企業や職種によって異なります。雇用や業務委託の契約が法令に適合するかどうかは、専門家にご確認ください。

黄 千尋

EDITOR

この記事の編集

黄 千尋こう ちひろ

talental ディレクター

2015年よりフリーランスのライター・編集ディレクター・広報として活動し、2024年9月にtalentalへ参画。タレントのサポートを担当しながら、外部人材の活用に関するガイドの編集を担当している。

武田 直人

COMMENT

事業開発の現場からのコメント

武田 直人たけだ なおと

talental株式会社 代表取締役社長

2005年にソフトバンク・ヒューマンキャピタル株式会社へ入社し、マーケティング部門・経営企画部門の責任者を務める。2017年に自ら起案した事業を子会社として設立し、代表取締役副社長に就任。2024年9月にtalental株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。