talental株式会社では、社内で運用している人材データベースおよびマッチング業務において、生成AI(ChatGPT)とNotion APIを活用したAIエージェント(通称:AIコーディネーター)の試験運用を開始しました。
本取り組みは、従来人手によって行われていたマッチング業務の一部をAIによって自動化・高度化することで、人材推薦のスピードと精度の向上を図ることを目的としています。
独自開発のAIエージェント「AIコーディネーター」

AIコーディネーターは、当社が独自に設計・開発したAIエージェントであり、Googleフォーム・Notion・ChatGPT APIなどの既存インフラとの親和性を活かした設計になっています。実務担当者が自然に使える導線を意識し、新たなUIやツールを追加せず、既存業務フローにそのまま組み込める構成を採用しています。
Googleフォームから入力されたクライアントのニーズをもとに、社内の人材データベース(Notion)を検索。ChatGPTにより候補者の選定と、推薦コメント付きレジュメの自動生成を行います。生成されたレジュメはGoogleドキュメント形式で保存され、入力者にメールで通知します。
「キーワード検索」ではなく「意味理解によるマッチング」
本システムでは、単純なキーワード一致やタグベースの検索ではなく、生成AIによる文脈理解と推論能力を活用することで、「●●業界に詳しそうな人」「柔軟に対応できる人物」といった抽象的な条件にも対応可能です。これにより、従来の条件マッチングを超える“意味ベース”の人材抽出を実現しています。
ノンエンジニアでも扱える、GASベースの柔軟設計
さらに、本システムはGoogle Apps Script(GAS)ベースで構築されており、ノンエンジニアの現場スタッフでも柔軟に運用・改善を行える設計となっています。GASを採用した背景には、業務データの処理をGoogle Workspace内に閉じることでセキュリティリスクを最小限に抑えられること、および既存の業務フローにそのまま組み込めるため、インターフェースを新規開発せずにシームレスに導入できることがあります。
今後の展開
現在は、特定案件において試験運用を実施しており、実務上の有効性の検証や、レジュメおよび推薦文の生成アルゴリズムのチューニングを進行中です。今後は、全マッチング業務への本格展開や、外部企業への機能やノウハウ提供、さらには他業務へのAIエージェントの応用も視野に入れ、引き続き開発と運用体制を強化してまいります。